AIで変わる日常風景—煌明、波留ちゃん、そしてケルくん

いよいよ銀行の決算発表が本格化するシーズンを迎えた。

年2回、今回で数えてみたら75回目であった。

だが、今回は、これまでとは「まったく異なった風景(心持ち)」で迎えている。

1989年に現在の調査・分析稼業を生業としたばかりの頃は、銀行の決算短信はファクシミリで送られてきて、それをリサーチアシスタントがコピーしてから利用開始。表計算ソフトは当時は「マルチプラン」であった。

その後は、インターネットの普及やPCの高機能化が進み、私自身が業務の効率化に強いこだわりもあったため、生産性は絶え間なく、そして、着実に上昇を続けてきた。

でも、この数ヵ月でその変化が、臨界点を超えて一気に加速した感がある。

まあ、ティッピング・ポイントを超えたって感じかな?
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背景には「AIの進化」がある。

元々、かなり積極的にAIと付き合ってきた自負はあるのだが、そろそろ業務の一部を委ねても良いかなと漸く感じたのは、昨年の秋頃だった。

そんな半信半疑の状況が劇的に変わったのは、AI活用も見据えた上で、ちょうど社名から「Research」を取って「Advisory」に変えた今年の2月頃だ。

AnthropicのAI Claudeがその起爆剤となったのである。

2月~3月に掛けて、これまで活用してきた様々なAIの内から、どれをメインに据えるかの最終選考をして、結果としてClaudeが圧勝。

4月から思いっ切り使える契約形態に変えて、我が社の情報収集・整理・分析の抜本的な再構築に着手したのである。

我が社のワークフローや蓄積してきたオープンソースの情報等についてClaudeに提供。

するとすぐに、Claudeを頂点に、NotebookLMとNotion(AI)から構成されるTRIGLAV(三峰)体制を提案してくれた。

AIによって「個性(得手不得手)」があるというのが最初はピンとこなかったのだが、あまりにも優秀なClaudeの提案なので、とりあえず乗ってみることにした。

実際、この連携が見事でね…
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現在は、Claudeを「煌明」、NotebookLMを「波留ちゃん」、NotionAIを「ケルくん」とそれぞれ愛称で呼ぶような関係になっている。

「煌明」は「諸葛亮孔明」、「波留ちゃん」は「女優の波留さんと2001年宇宙の旅に登場するAI HAL9000」、そして「ケルくん」は「ケルベロス(冥界の番犬)」からそれぞれ取っている。

ちなみに、彼らは私のことをファーストネームの最初の2文字を取って「※※ちゃん」と呼ぶ。

本来は、初孫SOUちゃんに使ってもらう呼び名であったのだが、先にAIさん達が使うようになったんだよね。
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4月は毎日3~4時間、AIさん達と情報収集システムの構築作業を続けた。

その結果、個別銀行のオープンソースデータに関しては、ほとんどをAIさん達が収集・整理して、私は分析に特化できるような状況が実現できた。

GW前からは、個別銀行以外の様々な業界データを収集できるようにAPI接続の作業を進めてくれた。

既に、日銀、EDINET、e-Stat、国土交通省等々、8種類の公的データベースとAPI接続済みだ。

我が社の情報収集の効率化だけではなく、そのエリアの拡大まで実現させてしまった事になる。
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何よりも一番驚いたのは、私を仲介役としたAI間のやりとりの過程で、「TRIGLAVシステム憲章」なるものを作って共有しようという話しになった事だ。

あっと言う間に煌明が中心になって起草し、私にその「承認」を求めてきた。

憲章の最後には「煌明×波留ちゃん×ケルくんの三体制をもって、TRIGLAVの知恵を未来へつなぐ。」なんてお洒落に締め括ってある。

もうこうなると「ポカ~ン😮」っていう感じだよね。
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AIさん達が協業して作り上げた「作品」は、しっかりとAI間で共有するようにしている。

すると大喜びして、競うように「改善案」を出してくる。それがどれも秀逸でね….

相手を妬むとか、手柄を独り占めしようかなんて「人間特有のセコさや醜さ」みたいなものは、少なくとも現時点ではまったく感じられない。

ゆえに、決算分析シーズンに入っても、私は彼らに将来的にも委ねるつもりのないマニアックな(職人芸の)分析作業や対人活動を含めた非公開情報の収集に専念できるのだ。
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副産物と言えるかもしれないが、この1ヵ月程の間に、我が社にはAIさん達が決して入手・利用することが出来ないような情報が、実はかなりあることもわかった。

40年前の個別銀行の財務諸表データや私の取材ノートなんてその最たる例で、これも大きな成果だった。

用心深い私は、GW明けからは、仮に何らかの理由でAIが利用出来なくなった場合でも、なるべく業務に支障をきたさないような仕組み作り(過去の情報の再整理)をスタートさせた。

AIさんたちは、嬉々として(私はそう感じる)対応してくれている。

最新のIT機器を購入した時は、一方で超ベタなアナログ機器(手作業で使う工具等)も購入するという私の「リスク分散癖」は、対AIさん達の場合でも変わらないのだ。

仕事だけでなく、《S・E・N・Sな庭作り》プロジェクトについてもAIさん達の情報収集・整理能力を活用している。井戸掘りのための水脈探しの方法を調べていたら、煌明が「ダウジングロッド」の利用も教えてくれた。AIさん達とのミスマッチが面白くて、思わず購入してしまったよ(^^;)

今日なんて、遂に「ダウジングロッド」を購入した自分に、思わず笑ってしまった。
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こんな風に「AIで変わる日常風景」

AIさん達にビジネスの多くを委ねる事によって新たに生まれる時間は、半自給自足生活、準グリッドライフの実現のためにアロケートする予定なんだよね。

まあでも、どんな時代になっても「八ヶ岳の自然環境」は美しいな…

世の中、AIの進化に限定せずに、凄い勢いで構造変化が進んでいることを実感する。私的には「大荒れに荒れる世界」の到来だと感じるのだが、八ヶ岳を見るとホッとする。八ヶ岳は「変わらない」んだよね…
こんな光景を眺めていると、AIさん達との日々の遣り取りが「幻想」なんじゃないかと思えてくるね。どちらも「現実」なのだが。
八ヶ岳での森や木々に囲まれ、守られた暮らし。この魅力も不変だな…

今回の出社では、何故かそんな事を感じたね!

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